Scrum Interaction 2019 keynote by Jeff Sutherland
Scrum Inc. Japan主催のはじめてのカンファレンス、Scrum Interaction 2019が11/8東京で開催されました。当日はぼくが総合司会を勤め、300人のスクラム実践者が参加され、スクラムの父、Jeff Sutherland とスクラムの祖父、野中郁次郎先生が一つの場に会する場は熱気でいっぱいでした。 このブログでは3回に渡って内容をご紹介したいと思います。第1回目は Jeff Sutherland の基調講演です。 Jeff Sutherland の基調講演 産業のディスラプション DXによって産業がソフトウェアによってディスラプトされている現状の例。Amazonの縦産業相次ぐ参入は、ホントすごいですね。 金融: Amazon がドイツで金融に参入。3,300のスクラムチーム 運輸: Amazon が中国船をリース購入、航空機も購入して参入。NYでUberがFedExを凌駕 電力(Utility): 風力・太陽光が安価になり、家庭自家発電が広まる(彼自身の家では、自分の作った電力を近所に売買、教会に寄付。それも携帯のアプリで!) Agile BS(だめだめアジャイル) ところが、米国でもだめだめアジャイル(Agile BS = Agile Bullshit)がはびこっているらしい。例えば米国防省(DoD)では「ほとんどのプロジェクトがアジャイル開発をしていると宣言しているが、本当はそうなっていない!(Fake Agileだ)」という議論(ここに発見。redditで炎上してたらしい)があり、「Agile BSチェックリスト」が作られた。 ここまでの議論では、 DXがおこり、成功企業の多くの企業がスクラムを採用している。 米国ではアジャイルがソフトウェア開発はデフォルト(政府調達でも)。 ただし、名前だけのアジャイルにやっているとろこは失敗している。 さまざまな企業がスクラムを「組織改革手法として」導入しはじめている。 アジャイルをやるにしても、こんな形でやっていないか? さあ、失敗しないために組織的にアジャイルを取り入れないといけない。 そこで、Scrum@Scaleですよ。 Scrum@ScaleはScrum同様、薄いフレームワーク。スクラムを階層的に組むのだが、「スクラムマスターの階層」と「プロダクトオーナーの階層」の両方があり、組織がフラクタルに形成されるのが特徴でしょう。フラクタルであるということが、生命的ですね。さらに、これが組織に「実装」されたときの具体形はそれぞれに違うという点も面白い。創発的、自己組織化的というか、生身の人間のチームがその場で考えて成長・進化していく過程が構造に現れています。 だから、変化に強く、仮にこの構造を任意の場所で2つに切ったとしても生きられる構造を作ることができる、そう生命組織ににているんです。自立分散が集まって、一つの目的を満たそうとしている形なんです。
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