ソフトウェアテストシンポジウム、JaSST’18 Tokai に参加、基調講演してきました。
基調講演
- アジャイルが19年前に現れたビジネス背景、日本でのアジャイルの浸透の過程とビジネス構造の話をした後(Agile inside Business loop, DXと鶏卵)
- アジャイルの概要(爆弾を小さく分ける話、365個を一年で作る話)
- アナログの付箋やホワイトボードを使った「場」の作り方、コミュニケーションの話(プロジェクトファシリテーション)
- そして、「QA to AQ」(これはQuality Assurance to Agile Qualityと読みます)の話
- 最後に野中郁次郎先生のSECIモデルと暗黙知が持つ知識伝達の重要性とアジャイルの関わり(創造された2つの知識が、どこに蓄積されるか)
のような事を話しました。
そして、日本の産業構造の中でアジャイルがうまく広まっていくには、このような形がいいのではないか、という話。
日本の受託型が左。米国はベンターと事業会社、それぞれがシステム開発・プロダクト開発。日本のWebサービサーは、内製を進める。そして、内製ができないベンダーは、アジャイル拠点にて協働開発、という形。これについては、また改めて書く。
永和システムマネジメントが福井に Agile Studio Fukui を作ったのもこんな思いからです。Agile Studio Fukui では見学を受け付けています。こちらからどうぞ。
インパクト!
まず、実行委員長のオープニングがすごかった!(ノーコメント!)

一番よかったセッション
楽天の荻野さん、吉田さんによる、「アジャイル・テスト自動化導入の勘所」です。リアルな「カイゼンジャーニー」が聞けました。吉田さんが人事の教育部門であった(英語担当)のに、エンジニア教育を現場の方と外部の方を巻き込みながら、1to1で人を口説いて社内のDevOps/Agile/Cloudコンテンツを充実させていくさせていく様子が聞けました。懇親会の会話でも、この話で持ちきりでした!
Open Space Technology
アジャイルの現場のモヤモヤをがっつり井戸端会議。kyon_mm(オンザロード)さんの進行で2つのグループに別れて議論をしました。ぼくも途中から参加。
ミスをした個人を責めないムードづくりのヒントを聞かれて、Problem vs Us の話や改善のきっかけをくれてありがとう賞の話(人の問題にせず、仕組みの問題と捉えること)をしました。
情報交換会
数テーブルに別れて、ワールドカフェ形式でディスカッション。私のテーブルではアジャイルの悩み相談会になりました。びっくりしたのは、東海地区でもアジャイルの浸透が進んでいることです。参加者の半分がすでにアジャイルに関わっている。それが、自動車メーカーからの依頼主導になっていることです。話題として、
- 自動車メーカー(OEM)からのアジャイル要請 – 発注にアジャイルの言葉が登場
- デンソーの新横浜部隊ができたこと – ET(組込)手法でなく、IT 手法と文化の流入
が東海地区でもアジャイルの流れを押しているようでした。
私が携わっている esm/KDDI/scruminc のスクラム共同とレーニングセミナーでも、自動車関係の受講者が最近増えています。以下に事例をあげておきます。
- デンソークリエイトさん https://scrum.esm.co.jp/casestudies/1049/
- コグニビジョンさん https://scrum.esm.co.jp/casestudies/1207/
- TRI-AD さん https://scrum.esm.co.jp/casestudies/1271/
ポスターセッション
デンソークリエイトの「Lightning Review」が展示されていて、思わず応援に行きました。当社、永和システムマネジメントでも使っています。
Thank you!
今回お誘いいただいたデンソー森 貴彦さん、ありがとうございました!テストコンテストを紹介いただいた東海ソフトの秋谷さん、情報交換会で熱く話させていただいた小川さん、クリエイトの鈴木さん、イノグレスの川喜多さん、SHIFTの曽我さん高橋さん佐藤さん、NECのルーター開発の磯部さん、良知さん、堀井さん、ブラザーの竹内さん、朝倉さん、Human Crest の山口さん、浅黄さん、三栄ハイテックスの相羽さん、デンソーボデーの林さん、ASQDの杉山さん、ベリサーブの楢村さん、Skyの森さん、ありがとうございました。
三菱インフォメーションネットワークの山中さん、久しぶりにお会いできてよかったです!