ThoughtWorks が出している technology radar が今年もでています。これは、テクノロジーの中で現在イケているもの、今後イケそうなもの、をレーダーで(前方に何が見えているか)を表しているものです。
( https://www.thoughtworks.com/radar より、綺麗なPDF資料もダウンロード可能のようです)
ここのテクノロジーはここでは触れませんが、今回の大きなテーマは(超訳すると)、
- Docker as process, PaaS as machine, microservices architecture as programming model
Dockerを「プロセス」、PaaSを「マシン」、microservices architectureを「プログラミングモデル」とみようじゃないの。それに合わせて疎結合の小さなサービスの集合としてアプリケーションを作れるし、合わせて疎結合の小さなチーム構成が作れる。 - Intelligent empowerment
AIやDeep Learning使った差別化が可能になった。ずっと研究分野のものだった AI や Machine Learning が急激に実用になってきた! - The holistic effect of team structure
チームにまかせる構造。スタートアップだけでなく企業の中でも、プロジェクト指向からプロダクト指向へと変わってきた。自分たちで作って自分たちで運用。 - AR/VR
(あまり知らないので訳はパス)
特に、前のブログでも書いたが、Docker/PaaS/Microservices のおかげで逆コーンウェイ戦略が取れるようになり、組織の構造とソフトウェアの構造を「戦略的に」合わせていく作戦が、1と3に出てくる。
企画・開発・運用、のようにサイロに別れた組織構造のなかでソフトウェアを考えるのではなく、顧客からみた「製品」、「サービス」という視点で、企画・開発・運用ふくめ必要な人材「全部入り」のチームを2つのピザを分け合えるくらいの人数のチームで構成する。これは、西海岸スタートアップのプロダクト開発の基本戦略だったのだが、それが、大企業の中の情報システム構築にももちこまれてきている。というようなメッセージングだ。
3のビデオを見てもらうとわかるが、そこには、Agile/DevOpsという「言葉」はでてきていない。それがあたりまえになったということよりも、そのような開発の言葉ではなく、よりデジタル革命による「ビジネス変化」と、そこでの人々の「働き方」の変化として、このムーブメントが表現されている。
そこが、新鮮というか、さすが、というか、そうだよなぁ〜という感触を強く受けました。3のビデオは特にオススメです。
(余談:英語のholisticという言葉使い(全部入り)は、最初のHBRのScrumの論文の中で竹内先生、野中先生が使った言葉でもあり、Ken Schwaber と Mike BeedleのScrum の最初の本の引用部分でもこの言葉が使われている)
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