新製品 astah* system safety をリリースしました
astah* ファミリーの新エディション、astah* System Safety をリリースしました(→製品サイト) 。久しぶりの新製品にチェンジビジョンのメンバーもドキドキわくわくしています! これは何か? 今回は、これまでの astah のような汎用的なモデリングツールではなく、製造業とくに安全性を By-Design で確立する分野、例えば自動車のシステム開発向けに提供されるバージョンです。 チェンジビジョンは、これまでもモデリングを中心とする製品をUMLからはじまり、マインドマップ, SysML, GSN, そしてER図やフローチャートを含めた professional と対象を広げてリリースしてきました。現在、モデリングが扱える範囲は、ソフトウェアからシステム全体、そしてSoS(System of Systems)に、さらに構造や振る舞いだけでなく、要求、安全設計やセキュリティ設計、さらには認証(ISO26262やSOTIF)のための論証、へと広がっています。 これまでの astah がUMLが中心で、単発的に SysML, GSN と出してきたものを(青いモデリング領域)、今回、安全設計を中心にして、システム開発向けに繋げて提供しているのが(赤いモデリング領域)、今回の astah、すなわちastah* System Safety です。 なぜ作ったか? 製造業は日本の重要な産業であり、その分野にMBSE(Model Based Systems Engineering)の適用が進み、モデリング手法が大きなパワーになる、と考えています。自動車、航空宇宙、ロボット、原子力、医療機器など、複雑化と、セイフティ・セキュリティの両面が問われる分野です。 機能安全コンセプトの設計では、うまく品質要求レベルを割り振ることで開発のコストと安全性を調和させることが求められます。また、安全性説明の表現として、セーフティケースも求められます。 さらに、自動運転への期待とその安全設計、検証の難しさが大きなトピックになっています。これまで、FTAやFMEAなどの分析手法が用いられてきました。しかし、自動運転のように複数の部品間および人間の認識にまでまたがって、はじめて実現される機能を扱う場合、個々の部品は非故障であっても、想定される機能が実現されないケースを分析する必要が出てきます。 あるいは、組み合わせの爆発とAIの登場により、網羅的なテストを行うことが難しい領域において、シナリオベースト・テストが注目されています(参考: Sakura Project のSenario)。そこでは、オントロジーと機能ツリーを用いた効果的なシナリオ作成が必要となります。欧州で先行して Pegasus プロジェクトにて社会受容性(事故を社会としてどこまで受容できるか、また、どのようにフィードバックするか)が議論され、さらに機能が意図通りに動いた上で、ミスユースや性能限界などによって生じるリスクに対する安全性の標準化がSOTIF(ISO/PAS 21448)として進んできました。 このような、現代的な安全設計のためのツールを提供し、製造業のこれからの品質をささえる現場のモデリングツールとして、それらの手法が一体で繋がるものを提供したかった、というのが開発の動機です。 何ができるの? ぜひ、製品サイトをみてください。無償試用期間もありますので、ここまでの話やキーワードにピンと来る方は、現場のみなさんで実際に使ってみてください! 技術的に楽しいこと あまり機能には関係ありませんが、長年作ってきた astah は、独自の Java コードによる UML メタモデルと、データ保存には […]
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