My bookIllustrated Linear Algebra: Intuitive Understanding the Strang Way.の表紙のデザインはモンドリアン風のデザインになっています。
このようなブロック的なデザインを行列に見立てて、そのランクを求めるという問題です。白の背景はすべて0、色が付いている部分には、色ごとに違う数字が入っていると考えます。

3つの解法を紹介します。
解答例1 ガウスの消去法
ガウスの消去法を使います。最上部の灰色四角形にまず注目してください。この灰色部分が仮に2行分あるとします(何行でも構いません)。1行目(灰色が少し入っている帯)を2行目(1行目と同じ帯)から引き算すると、2行目を0にできます。灰色の行はすべて1行目と同じなので、同様にしてすべての灰色の行を0にできます。
次に、灰色の下に赤色があります。赤色の行はすべて同じなので、赤色の1行目をその下の行たちから引き算して、赤色の行を0にできます。
この操作を同様に続けると、青も黄色も1行を残して0にできます。最下部の赤ですが、これは青の行のスカラー倍になります。
行基本変形でこれ以上の行は消せません。したがって、ランクは残った非零行数=4です。
解答例2 行優先の $CR$ 分解
本書Illustrated Linear Algebra: Intuitive Understanding the Strang Way.列優先の $CR$ 分解を行う方法を説明しています。線形独立な列を選び、残りの列を線形結合で表す方法です。
ここでは、行に対して同様の方法を使います。行列の掛け算を、右の行列の行の線形結合として見る見方です。以下の図のような分解です。

すると、線形独立な行は4行が選べて、残りの行はそれらの線形結合で表せます。

線形結合と言っても実際には上の行の1倍、最後の赤だけ、これは青の行のスカラー倍( $c=青色/赤$ )になります。ランクは線形独立な行の本数=4です。右辺の右の行列に行空間の基底が、左の行列には、1と0が並びます。ちょうど、1が並ぶ部分は、同じ色の区画を引き延ばす役割です。ちょうど機械学習でのデコーダのように、もとの次元に戻す操作を担当しています。
上の式は、$A\transp$に対して通常の$CR$分解を行ったという解釈もできます。
解答例3 $CR$分解
ここで、本文で詳説した$CR$分解をそのまま行います。実は、この行列は列方向に見ると複数の色が混じって少し複雑です(本書や『ストラング:教養の線形代数』で $CR$ 分解を習得していない方は、ここをスキップしても構いません)。その理由でこの解法を最後に紹介しています。線形独立な列を選び、残りの列をそれらの線形結合で表します。図の要領です。
少々見にくいですが、線形独立な列は4本、残りの列はそれらの線形結合で表せます。

線形結合と言っても実際には上の列の1倍です。ランクは線形独立な列の本数=4です。
ここからさらに派生して、各国の国旗のランクを調べるという問題を次のブログで扱います。

